任意整理の費用は後払いできる
任意整理の費用は一括で支払うのが基本ですが、法律事務所は後払いに対応しています。
すぐに用意する必要はなく、少しずつ分割払いをしていくことができるんです。
HP上でそのような記載がなくても、相談すると、事務所側はたいてい承諾してくれます。
借金を抱えている人が、お金に困っていることを弁護士も知っているからです。
まずはご自身の借金がどれくらい減額されるかを診断してみましょう。
※ 相談は何度でも無料でできます。1分後に自動返信メールが届きます。プライバシーの安全管理のために、電話での応対になります。
任意整理費用の支払い方法
後でもよいのですが、借金返済と重なってしまうと、大変になってしまいます!
任意整理の分割支払い手続き
サチコさんの現在の借金額は120万円です。
債権者とのあいだで弁護士による話し合いが行われた結果、20万円の減額に成功して、100万円を返済すればよいことになりました。
任意整理をはじめることにしました。
弁護士費用はどのように支払っていけばよいでしょうか?
弁護士費用に関しては、サチコさんは3社からお金を借りているので、交渉が始まるときに1社ごとにかかる着手金と、減額報酬に関しては、和解が成立する3か月から半年までのあいだに減額された総債務額の10%を支払うことになります。
借金額 | 120万円 |
減額された債務総額 | 100万円 |
着手金 | 1社につき2万円×3社 |
減額報酬 | 2万円 |
合計額 | 8万円 |
着手金が1社2万円なので合計は6万円、減額報酬は10%だとすると、減額された総債務額は20万円ですから、減額報酬は2万円です。
サチコさんの任意整理にかかる費用は、8万円です。
(手数料と消費税も含めると、9万ちょっとくらいです。)
任意整理がはじまるのが8月であれば、4月から毎月2万円を支払えば、8月までに(消費税と手数料を除く)全額の任意整理費用の8万円については支払うことができます。
- 毎月かかる費用 2万円
- 支払う期間 4か月
- 残り 1万円ちょっと
任意整理費用は返済がはじまる数か月のあいだに分割で支払います。
このとき債権者からの利息がストップするため、多くの債務者は費用を捻出することが可能になるんです。
難しい場合は支払い期間を延ばす
任意整理がはじまる期間までに支払いが難しい場合は、「支払い期間」を引き延ばしてもらいましょう。
費用が8万円で、分割8か月にすれば、毎月1万円を支払えばよいことになります。
ただし、弁護士費用を後回しにすると、借金返済との重複支払いが起こってしまうので、返済負担額が大きくなることが考えられます。
通常の場合、「弁護士費用を完済してから任意整理の返済ははじめる」というふうに法律事務所は配慮してくれます。
弁護士費用が払えない形でいると、「返済を延ばしましょうか…?」という感じです。
依頼したときに、ぜんぜんお金を捻出できない、という方には「内金制度」もありますので、相談してみましょう。最初に着手金の費用の中から1万円程度を収めて、残りは後払いにしてもらうわけです。
交渉に入れば利息がストップしますから、とにかく、それから弁護士費用のお金を貯めていけば、OKです。
途中で払えなくなったら、弁護士費用のみ払う
任意整理での弁護士費用のお金が払えなくなってしまった場合は、弁護士に相談をして、支払いを延期してもらいましょう。
借金の返済もしており、弁護士費用も払いつづけているというケースにおいては、弁護士費用のほうを優先して払ってください。
任意整理の再交渉をすることは可能ですが、弁護士からの信頼を失ってしまうと、任意整理そのものが立ちいかなくなってしまいます。
病気になったり、思わぬ出費があったり、いろいろ不足な事態は予想できます。弁護士に事情を話して、しっかり連携をとりましょう。
いいだせなくて、放置していると、突然弁護士から「仕事を辞する」という通知が届くこともあったりしますから、気を付けてください。
借金減額の診断をしてみましょう。
通常は5,000円程度かかるんですが、何度でも相談は無料です。
プライバシー安全管理のために電話による対応になっています。メールやラインではできません。
任意整理にかかる費用はここをチェック!
着手金の値段で判断するのはよくありません
任意整理における弁護士費用の着手金は、5万円が一般的な上限額です。それ以上価格のついている法律事務所はやめておきましょう。
任意整理の着手金
1社 | 2社以上 | |
法律事務所A | 2万円 | 2万円 |
法律事務所B | 3万円 | 1社あたり1万5千円 |
法律事務所C | 5万円 | 5万円 |
着手金については、以下のことに注意してください。
債務者は、できるだけ費用の安い専門家へ依頼しようとする気持ちはわかりますが、着手金の安さに注目しすぎてしまうと、結局後々に高い費用を支払ってしまうことになりかねません。
着手金は借り入れ社数に応じてお金を支払わなければならないところがほとんどなので、このことは知っておきましょう。
着手金はぜんぶでいくらになるかを考えましょう。
任意整理費用は減額報酬にいちばん注目しましょう
債務総額100万円の債務者
A社 | B社 | |
着手金 | 2万円 | 5万円 |
成功報酬金 | 2万円 | 2万円 |
減額報酬率 | 20% | 10% |
実際の減額報酬のお金 | 20万円 | 10万円 |
任意整理すべてにかかった費用 | 24万円 | 17万円 |
任意整理の費用でもっとも注目すべきは「減額報酬」の値です。
減額報酬は債権者と和解したときに支払うお金です。
たとえば、2社からお金を借りていて、1社が早くに和解案が合意できたならば、そっちが早くに減額報酬が弁護士に対して発生するということになります。
任整理費用は債務者が、弁護士や司法書士に「債務総額」の10%を支払うのが基本です。
※ 債務総額とは、もともとの債務者の借金を「利息制限法」で計算しなおし、さらに「遅延賠償金」が発生していたお金を引いた後に算出された「お金」のことです。
この減額報酬ですが、法律事務所によって、けっこう違っていたりします。
日弁連(日本弁護士連合会)では、任意整理の減額報酬額は10%と定めていますが、司法書士が務める法務事務所では、ゼロ、とうたっているところもあったりします。
着手金が安くても支払う報酬が高ければ、債務者の負担は大きいことになります。逆に、着手金が高くても、減額報酬が低いところであれば、債務者の全体の負担は軽くなることになります。
そもそも解決報酬と減額報酬はごっちゃになっているところも多いので注意が必要になります。
減額報酬は、基本的に10%であるので、それを目安に考えましょう。
成功報酬の明記は法律事務所によって異なる
解決報酬は、任意整理が完済したときに1社ごとに支払うお金です。
これをとっていない法律事務所もあります。本当にゼロなのか、そうでないのか、あやふやな場合もけっこうあるといえます。
解決報酬にはからくりがありますので、ちょっと説明します。
なぜ、こんなことになっているか、というと…完済したときに弁護士に支払うお金である解決報酬には、2つの表記方法があるんです。
- 「減額された額」からの10%~20%
- 「減額されていない額」からの10%~20%
正しくは、前者は「減額報酬」といい、債権者の和解が成立して減額が行われたときに支払われるお金です。後者は「成功報酬」といい、借金を完済したときに支払うお金です。
でも「減額報酬」のほかに、「成功報酬」も支払うことになっている事務所もあり、後者を「追加報酬」といったり、いっしょにしてぜんぶを「成功報酬」といったりしているわけです。
100万円の債務額があった債務者が、遅延損害金や払い過ぎた利息をカットしたところ、実際に任意整理によって返済しなければならない総債務額が80万円だったとします。
このとき「減額報酬」が、減額された額からの割合であるなら、10%である場合は2万円を弁護士に支払うことになります。
しかし、減額されていない額の9%であれば、このときに支払うお金は100万円の9%なので、9万円になります。
報酬減額が9%と10%ですと、9%のほうが安い!と思ってしまいますが…。
「報酬減額」と「解決報酬」は、どちらも報酬金と呼ばれるもので、事務所によって表記の仕方が違っていたりするんです。
個人的には、解決報酬は2万円でよいと思います。
さらに費用について詳しく知りたい方は、こちらの記事で解説しています。だいたいの相場で考えましょう。
任意整理の費用の相場と支払いを安く抑えるための工夫
任意整理を行う際には、着手金が2~5万円、減額報酬が債務額の10%、解決報酬が2~5万円かかります。すぐに用立てする必要はありません。適正価格にするためのコツについても解説しています。
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任意整理の費用は高くなることもある
予定していた着手金や、減額報酬、解決報酬以上に、任意整理にお金がかかってしまう例外的なケースがあります。
任意整理の費用が高くなるケース
任意整理費用が高くなるケース
- 再和解
- 同じ債権者であっても、契約が違っている場合
- 車やオートバイのローンで車両引き上げを含む場合
- すでに督促状や訴訟が起こっている場合
任意整理がうまくいかなくなって、(たとえば、途中で返済のお金に困ってしまう、とか。)再和解をする場合は、新しく費用を支払う必要があります。
再和解の費用は、通常の着手金より高めに設定されています。司法書士、弁護士両方とも4~5万円くらいが相場です。
また、任意整理の着手金は、1社ごとにかかりますが、1社であっても契約が別であれば、2社分として計算されます。
たとえば、同じカード会社でも、2枚持っていて、どちらも任意整理対象であるような場合です。
車やオートバイのローンを抱えている人は、余計に費用がかかるので前もって知っておきましょう。(どくらいかかるか? はそれぞれのケースによって異なります。)
もちろん車やオートバイを手放す必要はないので、安心して任意整理をしてください。
返済が遅れている業者がある場合は費用以外にも注意!
すでに債権者から督促が届いていたりすると、交渉が少し厄介になることが考えられるので、通常よりも任意整理費用は高くなるので注意してください。
2か月支払いをしていないと、督促状が届いているはずです。
督促状とは債権者からの「請求書」です。何回か送られてくると、だんだんと強い言葉になり、要求のレベルがあがってきます。
督促状に書かれてある内容
- 請求金額
- 支払い期限
- 支払い方法
- これまでの支払い金額
- 連絡先
- その他の文面 ← ここに注目
督促状ではなく、催告書が届いている場合は、すでに強制執行もやむを得ないと相手は思っている段階です。
この場合、法的手に訴えてくる可能性も考えられます。
「期限の利益」を喪失すると、一括請求をされます。こうなってくると、分割払いによる任意整理自体が難しくなるケースが出てきます。
その場合、弁護士費用がけっこう割高になることが予想されるんですが、対策としては、とにかく慌てることなく、しっかり弁護士の話を聞いて対応をすることが大事です。
依頼した担当者はしっかり相談にのってくれます。(そういう信頼のおける弁護士に相談するべきです!)
任意整理以外の債務整理を検討することも考えられますので、そのことは知っておきましょう。とにかく、返済が遅れている業者があれば、法的権限の強い弁護士に依頼するのが大事になってきます。
任意整理における弁護士の選び方で大事な5つのポイント
任意整理における弁護士選びで重要なポイントは「無料相談の法律事務所であること」「借金返済の輝かしい実績があること」「しっかりと依頼主とコンタクトをとってくれること」「費用や返済の明確な説明があること」「相場より高くないこと」の5つです。
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【まとめ】支払いに不安な方は利息をあてることを考えてみる
任意整理費用をはじめたいけど、費用が用意できないんじゃないか…? と不安な方は、任意整理がはじまるまでに時間があることを知っておきましょう。
任意整理を依頼して実際に開始されるまでに、3か月から半年という時間を要します。債権者との交渉に時間がかかるためです。
費用はそれまでに支払えばよいので、すぐに用意する必要はありません。
交渉がはじまれば、その月に利息はストップしますから、実際の返済がはじまるまでの数か月のあいだに費用を捻出することになります。
支払いに不安な方は、それまで毎月かかっていた利息のお金を任意整理費用にまわす、と考えることで、依頼費用の支払いはむずかしくなくなる、と覚えておきましょう。
事務所は分割や後払いに気軽に対応してくれます。まずは無料相談をしてみましょう!