借金を親に話すときには、核心からではなく外堀から埋めていく
借金を親に話すときのポイント
- 前もって話があることを伝えておく(電話、メール、LINE、または手紙)
- 最初に完済予定である数年後のことを話して、現在の仕事や生活のことを話し、それから借金のことを話をして、その経緯を述べる。
まず大事なこととして、親と話をする際には親の信頼を得ることに重点を置いて臨む必要があります。
親は子供の借金を自分の負債だと思うので、まず「それは自分の問題である」と親に認識させる必要があります。
少なくとも、「それは自分の問題であることを理解をしている」ということについて述べてください。
そうするめには、借金問題については核心から話さずに、完済予定から現在、過去へと語るのがコツです。
外堀から話をしていくと、相手の動揺を抑えることができますし、わりあいに冷静な話し合いの場を持つことができていきます。
中心から話をすると、あとのことはすべていいわけに聞こえてしまいがちになるんです。
つまり、借金について親に話をするときは、借金がある、ではなく、借金は完済に向かっている、その予定になっている、と話すのがよいです。
それは結論を最初に述べているので、そのあとのことはいいわけよりも、かなりポジティブなものとして相手には伝わるはずです。
また、話の前にメールや手紙を出しておいて、「話がある」ことを伝えておくと、ワンクッション置く形になるため効果的です。
借金を親に話す際の10のステップ
借金を親に具体的手順
- 前もって話があることを伝えておく
- 親にこれまでの感謝の言葉を伝える
- (完済の)年月を示して、そこまで自分は頑張るという話をする
- 現在借金を返済していることを話す
- 借金をしてしまったことを話す
- 借金額など、借金の詳細を伝える
- 周囲に迷惑はかからないことを話す
- 援助してほしいことを伝える
- 人生をしっかり考えていることを話す
- 最後に借金について反省しているこを述べ、再びこれからのことを話す
前もって話があることを伝えておく
いきなり両親に面と向かって話をするのが難しい場合は、前もって「話がある」ことを伝えておきましょう。
もし、可能であるなら、父親か、母親のどちらか話しやすいほうに話をしておくのがよいです。
たとえば母親にだけ話をして、そのとき母親に、父親に話したらどんな感じになるのか? をなんとなく聞いてみてください。
話し合いには、明細書など、借金の証拠となるものは前もって用意して持っていくようにしましょう。
このとき大事なことがあります。
時間の感覚を開けすぎてはダメです。母親に話をしたあと、父親に話をするのは、その日か、せいぜい空けても2日後です。
「俺だけ知らなかったのか?」と父親が母親をなじりはじめ、借金問題が思わぬ方へ飛び火してしまいます。
親に感謝の言葉を伝える
話し合いの場に臨んだら、まず将来のことから話をしましょう。親がいちばん心配している点です。
「話っていうのは、実は借金があって…」と本題からきりだすと、親はうろたえて、壁を作ってしまいますので、たとえば、「三年後の○月までとにかく仕事を頑張ろうと思う」などと今後のことを話しましょう、
本題から切り出すと、そのあと何をいってもいいわけにしか聞こえません。
親が「はぁ?」となったら、「それまでは頑張らなければいけない理由がある」といい、「どういうことだ?」といわれたら、「毎月お金が必要だからがんばらなければいけないんだ」といいます。
そのあとで、これまでの親に対する感謝を素直に述べます。
親に、「なにかをいいたいんだな」と思いやるあなたの気持ちを伝えてください。
そしてようやく借金のことについて触れます。
日ごろ感じている親への感謝の気持ちをいっしょに述べることで、さらに親は聞く耳を持ちやすくなります。
完済の具体的計画を伝える
話し合いに臨む前に、借金完済の計画予定をきちんと準備しておく必要があります。
「借金は具体的にこんなふうに解決しようと思っており、すでに弁護士とこんなふうに話し合いは行われている」という完済の目途を立ててから、話はしましょう。
任意整理を行えば、借金は減額して完済できますので、ぜひ検討してみてください。(任意整理の詳しいことについては、この後に解説しています。)
しっかりした具体的状況を説明することによって、親を安心させる必要があります。
借金をしていることを話す
借金について言うときは、「黙っていて、悪かったんだけれども」と必ず前置きを入れましょう。
ストレートのものいいをなるべく避けるべきです。
借金事情について話す
借金問題については、次の3つを答えましょう。
- 借入金額
- 借入社数
- 借入している業者名
それ以上のことに関しては、聞かれたことにだけ答えるのがよいです。
しゃべればしゃべるだけ、いいわけがましく聞こえてしまうので、シンプルにストレートに答えるように気を付けましょう。
借金をしてしまった理由について答える
借金をした理由については、聞かれたら答えましょう。
一通り説明をしたら、あとは聞かれたことだけに答えて、よけいなことをしゃべる必要はありません。
親も細かいことまでは聞きたい気持ちはきっとないので、大事な要点のみを答えるべきです。いいわけがましくくどくど言葉を並べるのは、よくありません。
家族に迷惑はかからないことを伝える
借金のことで家族に迷惑はかからないことを伝えましょう。
借金が知られて会社で噂になるようなこともないし、親戚に知れ渡るようなこともありません。
任意整理をしても、それが会社に知られるようなことはないので、安心してください。
親にもそのことを伝えましょう。安心を与えることが大事です。
援助してほしいことを伝える
援助してもらいたい気持ちについては、こう伝えましょう!
親は「自分に何をしてほしいのか?」と訊ねてきますから、もし援助してもらえそうなときは、「返済予定になっている借金の一部だけ貸してほしい」と頭を下げて頼んでみましょう。
大事なのは、借金事情を話すことが目的ではなく、完済について話すことが目的であるということです。
借金についての強い自覚と完済の意志を必ず示しましょう。
「そこだけちょっと金利が高いので、完済できる予定ができなくなったから」という感じでいえばよいです。
生活が大変、とか、会社の給料が安い、とか、よけいなことはいわないほうがいいです。
人生をしっかり考えていることを話す
責任は感じており、解決する気持ちがあることはしっかりと伝えましょう。
お金の返済の計画がちょっとうまくいかなくなった、という感じで話すのがよいです。
反省している言葉を述べ、再びこれからのことを話す
最後に、はっきりと今回のことで反省している気持ちを言葉にしましょう。
これから完済に向けて真面目に取り組んでいくことを伝えると、親も安心します。
とにかくまず結論から話をして、親の口から「なんの話があるんだ?」と言わせることです。
聞いた側は、聞いた分だけ負担を強いられることになるので、そのようにしてなるだけあちら側の負担を減らして、こちらの負担へと運んでいきます。
借金については額をごまかすことなく正直にあらざらいしゃべってしまいましょう。
そして「借金をしたことに自覚がある」態度を強く示しましょう。
借金は減額して返済することが可能ですので、ぜひ利用してみてください。(任意整理については、このあと詳しくお話しています。)
※ プライバシー安全管理のために相談は電話になります。専門家とは電話でお話をするようにしてください。弁護士は守秘義務があるので、相談内容を第三者に漏らすことは決してありません。
借金を親に話す! ケース別対策法
借金全額を親に肩代わりしてもらうのがベスト
親が全額を払ってくれるのであれば、そうするのが最もよいです。
その場合は、借金総額を親からいったん肩代わりをしてもらう、という形をとりましょう。
お金は親から借りた、という意識で、今度は返済相手が業者から親になるわけですが、利息がつかないので、借金は返済しやすくなります。
返済をはじめてからは二度と借入はしないことです。また、親への恩を忘れないようにしましょう。
しばらく頭が上がらなくなりますが、腹をくくってください。
借金の一部を親に立て替えてもらう場合は、金利の高いところから返済する
「いくあるんだ?」と聞かれた後で、「だったら、そのうちの半分の50万だけは貸してやるから」というケースがけっこうあります。
一部だけ援助してもらえそうな場合は、金利の高いところへまず返済をしていきましょう。
最初に借りたところでも、多額を借りているところでもなく、とにかく金利の高い業者から返済していくと、借金総額を安く済ますことができます。
借金をすべて完済し終えてから、親から借りたお金は返していくようにしましょう。
全額自分で返済する場合は任意整理で完済する
親に迷惑がかけられない場合、あるいは、親が「金は出さない、自分でなんとかしろ」といった場合は、自力で任意整理で返済しましょう。
任意整理をすれば、借金が減額されるので、返済が困難な方でも完済ができるようになりますので、ぜひ検討してみてください。
返済しなければいけない正確な借金を知り、具体的な借金返済計画を立ててみましょう!
専門家に無料で相談ができます。この機会にぜひ利用してみてください。
※ プライバシー安全管理のために相談は電話になります。専門家とは電話でお話をしてください。弁護士は守秘義務がありますので、相談内容を第三者に漏らすことは決してありません。
任意整理では借金を減額して返済できる
任意整理の特徴と返済の流れ
任意整理の特徴
- 内緒で借金返済ができる
- 今後の利息をゼロにできる
- 払い過ぎた利息を減額できる
- 借金理由は問われない
- 借金額の上限はない
- 財産が奪われることはない
- 自分の返済能力に合わせて毎月の返済額や返済期間を設定できる
任意整理は年間100万人近い方が利用している最もポピュラーな借金返法です。
国が返済困難な人たちのために作った法律です。
これから払うはずの利息を全額カットし、また、払い過ぎていた遅延損害金をカットして、借金を減額することで、返済に困っている方でも借金を完済しやすくっています。
任意整理の具体的手続き
任意整理をする際の手順
- すべての借入社と借金額をリストアップする
- 正確な借金額を理解する
- 具体的な返済計画案を作る
- 返済を開始して、3~5年で完済
すべての借入社と借金額をリストアップする 【その1】
借金返済計画においては、借金額を正確に把握するところからはじめます。
借金をしていたときに「遅延損害金」(返済が遅れたことで発生する法外な利息)があったり、古い貸し付け制度で業者が上限額以上の利子をつけていた場合などは、利息を払い過ぎていた可能性があるため、借金が減額されます。
また完済までかかる利息が全額ゼロになります。
債務者が思っている借金の額よりも実際に返済しなければならない借金額が少なくなるので、返済が難しくても、借金が完済できるようになるんです。
具体的な返済計画案を作る 【その2】
任意整理をするには固定収入が必要です。
パートやアルバイトであっても大丈夫ですが、しっかりした返済能力があることを弁護士に伝える必要があります。
任意整理は実際の返済がはじまるまでに、弁護士に依頼をしてから2か月から4か月くらいかかります。
そのあいだに具体的な返済方法を吟味して、弁護士費用もそのときに支払います。
弁護士費用をすぐに用意できない方は分割払いや後払いが可能です。
費用については、こちらの記事が参考になります。
任意整理の費用の相場と支払いを安く抑えるための工夫
任意整理を行う際には、着手金が2~5万円、減額報酬が債務額の10%、解決報酬が2~5万円かかります。すぐに用立てする必要はありません。適正価格にするためのコツについても解説しています。
続きを見る
※ 弁護士は債務者がお金に困っていることを知っているので相談にのってくれます。費用についての疑問は、任意整理開始前に解消しておくことが大事です。
返済を開始する 【その3】
任意整理の本格的な手続きがはじまったら、毎月の決められた一定額を債権者に支払っていきます。だいたい3~5年で完済します。
このとき債権者と面談したり、やりとりする必要はまったくありません。
取り立ては任意整理をはじめて(返済がはじまってからではなく、弁護士に依頼をした時点)は2日から2週間ほどで止まります。
即日に止めてもらいたい場合は、「任意整理をしたことを債権者に伝えてほしい」と弁護士にいってください。
任意整理のデメリット
任意整理をすると、信用情報機関(ブラックリスト)に任意整理をしたことが記載されるためにいくつかのデメリットが起こります。
任意整理を行ってから5年の間に起るデメリット
- 信用情報機関に事故情報が載る
- 住宅ローン・マイカーローン・教育ローンが組めなくなる
- 新しくクレジットカードが作れなくなる
- 銀行口座が3か月凍結する
- 保証人になれない
- 携帯の機種を分割購入できない
- 新転居先の審査に落ちることがある
たとえば、任意整理をした場合、5年の間ローンが組めなくなるわけですが、借金がある場合は借り入れが困難なわけですから、そもそもこれについてはデメリットともいえません。
実は任意整理でおこるデメリットはメリットであることを理解をしておくとよいです。
なぜか、というと、これらのデメリットが起こることで、借入ができなくなることが強制的に働くために必ず借金生活を改めることができるからです。
デメリットについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事が参考になるので、気になる方はチェックしてみてください。
>>任意整理と信用情報機関掲載、そのデメリットと対策について
完済までは二度と借入はしないようにしましょう。
弁護士には正確な借金額と借入社数を正直にお話するようにしてください。しっかりした返済計画を立てないと、せっかく任意整理をしても完済ができなくなってしまいます。
※ プライバシー安全管理のために相談は電話になります。専門家とは電話でお話をするようにしてください。
借金を親に言う前に「親から子供への期待」を考えておくとよい
まだまだ不安な方のために、さらにもう少し深堀して話をします。
親に話す際に心得ておくべき最も大事な点
話し合いで親の理解を得るために大事なのは、親があなたのことを「借金とちゃんと向き合っているんだな」「借りたものはしっかり返すつもりがあるんだな」と思わせること、です。
そのためには、問題について解決しようと考えており、そのための行動をしている、という姿勢を示すことが大事です。
さらに、その問題は自分の責任である、として、親の負担ではないことをはっきりと示す必要があります。
困難な問題の糸口をあらかじめ自分で用意しておくことが、自分の自身分の問題に対する責任感があることの証明となります。
親に経済的な余裕があれば話すべき
借金について親に話すか、話さないか? で迷っている方は、ご自身と親御さんの状況を踏まえて決めましょう。
借金は親に話すべきか? 話さないほうがよいか?
- 親に経済的余裕がある場合は話す
- 親に経済的余裕はあるが、過去に自分が迷惑をかけた事がある場合は話さない
- 親に経済的余裕がない場合は話さない
親に経済的余裕があれば、借金については話す方向で考えましょう。
親に経済的余裕がなければ、借金については話さない方向で模索をしましょう。
任意整理を行えば親に黙って借金返済ができるので、完済し終わったあとに親に言う、という選択を検討してみてください。
大事なのは、借金を完済することです。そのために「借金をしたことの自覚」をしっかりと持つことです。
借金のことを親に相談ができない方は、こちらの記事も参考になるので、合わせて読んでみてください。
借金は自分の問題であることを伝えましょう
借金を親に話すときのポイント
- 前もって話があることを伝えておく(電話、メール、LINE、または手紙)
- 最初に完済予定である数年後のことを話して、現在の仕事や生活のことを話し、それから借金について話をして、その経緯を述べる。
借金を親に具体的手順
- 前もって話があることを伝えておく
- 親にこれまでの感謝の言葉を伝える
- (完済の)年月を示して、そこまで自分は頑張るという話をする
- 現在借金を返済していることを話す
- 借金をしてしまったことを話す
- 借金額など、借金の詳細を伝える
- 周囲に迷惑はかからないことを話す
- 援助してほしいことを伝える
- 人生をしっかり考えていることを話す
- 最後に借金について反省しているこを述べ、再びこれからのことを話す
話をするときは、未来のことから、だんだんと現在の状況へ、過去へとお話していくのがよいです。
外堀から埋めていって、本題に入って話をすると、冷静な話し合いの場を持つことが可能になります。
自分の責任問題を自覚して、説得力を示すことのできる準備を行ってから、親には話をしましょう。
傷を浅くし、いちばんよい結果を生むためには、早い段階で借金返済を考えることが大事になってきます。
「親に話そう!」と覚悟が決まった方は、早速専門家と借金返済について相談をしてみてください。