借金の告白は前もって手紙を渡しておくとスムーズ
借金を告白する際は、最初に手紙を渡しておくと、話し合いはスムーズに運びます。
ワンクッション置くことで、しっかりした準備ができ、相手との距離を遠いとこからはじめることができるんです。
書き言葉は話し言葉よりも客観的な事実を相手に伝えるのにも有効です。
また、あらかじめ言葉で確認しておくと、告白前に自身がどう借金と向き合っているのか? ということにも冷静になれます。
告白を手紙で行うことのメリット
- 相手も自分も冷静にさせて話し合いの場を持つことができる
- 客観的に事実を伝えることができる
- 手紙を書くことで借金問題と向き合える
手紙に書く具体的内容
手紙といっても、感情を詰めこんだ長めの文章を書く必要はないです。
文章が苦手な人は、無理にまとめようとせずに、伝えたいことだけを記しましょう。
どうしても文章が書くがことができない、という方は、メールやラインでもかまわないです。いきなり口頭で告白するよりもずっとよいです。
箇条書きでもかまいません。
ただし、「借金をしたこと」と「黙っていたこと」そのことについての謝罪の言葉は必ず最初に書く必要があります。
もちろん前もって手紙を渡しておいても、そのあとでしっかり話し合いは行ってください。
以下のような内容を、ざっとまとめてみましょう。
手紙の内容
謝罪の言葉 | 借金がある。黙っていてごめんなさい。借金は完済することになっているので迷惑はかけません。 |
借入社名と借入金額と借りた月日 | ○○社 5万円 (201○年 4月 10日) ○○社 5万円 (201○年 9月 15日) ○○社 3万円 (201○年 11月 30日) |
借金の理由 | 買い物 |
現在の債務総額 | 82万円 |
完済予定年月 | 202○年 3月 |
毎月の返済予定金額 | 2万3千円 |
手紙は前もって渡しておくのがよいですが、告白前に手渡しするのでも、OKです。
「最初にこれを読んでほしい」といって、渡しましょう。
手紙を用意できたら、メールかLINEで「話があるので時間を作ってほしい」と伝えましょう。
前もって「借金の話である」ことを伝える必要はないです。
借金の告白をする前に準備しておくべきこと
告白のときに準備しておくもの
- 相手が聞いてくるだろう疑問に対する答え
- 明細書
- 質問に「わからない」は避ける気持ち
- 具体的な返済計画
詳しいことは以下になります。
告白では借金理由と返済の目途を明確に答える
告白はあらかじめ相手が質問してくるだろう事柄に答えを用意して臨むのが、コツです。
手紙を用意したからといって、頭が真っ白な状態だと、話し合いはうまくいきません。
もちろんどんなふうに展開するかわからないのは確かですが、相手の疑問や動揺を、そこそこ予想をすることはできます。
相手が狼狽するいちばんの理由は、解決することができない不安によるので、このことに対する明確な解決を用意しておけば、混乱は最小限で済みます。
たとえば、次のような質問の言葉は普通に予想できるものです。前もって答えを用意しておきましょう!
借金告白前にあらかじめ用意しておくもの
- 今後の借金の具体的返済計画
- 金額と借り入れ社数 (手紙に書いた内容)
- 借金の理由
- 相手に対しての思い
- 話せなかった理由
告白では、借金をした理由と、経緯、黙っていた理由、これから借金をどうしていくのか? それらについて、明確に答える必要があります。
こんなふうにこたえるとよいです!
Sさんの告白の場合
金額と借入社数 | 3社ぜんぶで82万円 |
借金の理由 | 2年前に欲しい洋服があって、キャッシングをしてから少しずつ |
相手に対しての思い | 裏切った気持ちはよくわかっている |
話せなかった理由 | 心配をかけると思ってずっと話すことができなかった |
今後の借金の具体的返済計画 | 毎月2万3千円を3年間かけて支払って完済することになっている |
相手が質問する言葉には、ひとつひとつ丁寧に対応をしましょう。
明細書を提示する
告白の際には明細書もいっしょに提示しましょう。
100万円借金がある、と言葉でいうよりも、「100万円の明細書」を見せたほうが、相手の動揺を鎮められます。
どの貸金業者から、何社から、どのくらいのお金を借りているのか? それらの客観的なデータを、できる限り提示しましょう。
一部だけ見せてごまかすのはよくありません。
そのような姿勢を示すことこそが、結果的には誠意ある態度として相手から見られます。
答えられない質問でも、わからない、はいわない
借金を告白されて、相手が動揺するのは、突然もたらされたその事実のためであることが大きいので、その現実に対する自覚をしっかり持って、告白には臨みましょう。
自分が身勝手にしてしまった行為について、「自分はここまで考え」「これくらいのことを行動している」ということを伝えることが大事です。
問題とは、現実的に処理されうるものであることがわかれば、半分は解決した、といっても過言ではありません。
なので、いちばんよくない返答は、「わからない」「覚えてない」です。
実際は遊興費で作った借金であっても、「激励会で必要だったから」と答えましょう。
「そんなものにどうしてお金を使ったの?」といわれたら、「仕事の話をするために」ととにかくお金が必要だった理屈をつけてください。
人は理由がないものに、とにかくいちばん不安を覚えます。
また、相手がいちばん動揺する大きな要素は、借金した事実以上に、借金の今後についてです。
それはすでにこんなふうに解決することになっている、と返済計画を伝えることで、相手の動揺を解消させるのがよいです。
返済計画案をしっかりと用意する
借金を自力で返済することがむずかしければ、債務整理で返済することを検討してください。
借金は合法的に減額をして解決することができます。
返済計画で大事なことは、自分の借金額と能力に見合った返済の仕方を、しっかり直視することです。
「借金をしている現在の状況が苦しい…」と思っているのであれば、すでに現在の借金額が返済能力を超えています。
債務整理の1つである任意整理を行えば、これから支払うべきの利息をすべてカットできます。
債務者のいちばん大きな返済困難理由は、利息の膨らみ、にあるので、これを減額することができれば、たいてい借金は完済することが可能になります。
任意整理は最もポピュラーな返済法で、デメリットが少ないです!
3つの債務整理
- 任意整理 弁護士を通して、債権者と減額交渉をしてもらう
- 個人再生 裁判所を通して、借金を減額してもらう
- 自己破産 裁判所を通して、借金を免除してもらう
3つの債務整理の違い
任意整理 | 個人再生 | 自己破産 | |
特徴 | ・完済までの利息をカット ・払い過ぎた利息を減額 | 借金額は数分の1にまで減額 | 借金総額を免除 |
手続開始までにかかる時間 | 2か月~半年 | 4か月~半年 | ・財産がなければ2週間~1か月 ・財産がなく、即日面接ならば2日~3日 ・財産があれば2か月~3か月 |
実際に返済にかかる期間 | 3年~5年 | 3年~5年 | ・財産がなければは2か月~3か月半 ・財産があれば6か月~1年 |
手続にかかる費用 (弁護士) | ・着手金が1社あたり2万円~5万円 ・減額報酬が減額された額からの10% ・解決報酬が1社あたり2万円 | 30万円~60万円 | 20万円~40万円 |
手続にかかる費用 (裁判所) | なし | 30万円 | ・財産がなければ1~3万円 ・財産があれば50万円 |
手続をしたことによって起ること | 借入が5年間できない | 借入が5~10年間できない | 借入が5~10年間できない |
家や財産への影響 | 影響なし | ・家は影響なし ・車は売却しなければならない | ・20万円以上相当の財産は没収される(家や車など) ・99万円以上の現金は没収される |
保証人への影響 | 影響なし | 減額された額が一括請求される | 免除された額が一括請求される |
弁護士との面会回数 | 1回 | 3~4回 | 3~4回 |
返済計画案で具体化すること
- デメリットを知る
- うまく運ぶという保証
- 期間
- かかる費用
- お世話になる弁護士事務所
債務整理をする際は、弁護士とよく事前に相談をして、どの債務整理法で返済をするのかを決めましょう。
期間や手続きの内容をしっかり確認してから、借金返済ははじめる必要があります。
任意整理の費用については、下の記事を参考にしてください。
借金返済が困難になっていて、借金を減額して完済をしたい! という方は、まずは診断をしてみることをおすすめします!
相談は何回でも無料です。(専門家に相談をする場合、通常は5,000円ほどかかります。)
弁護士に強いおすすめの法律事務所です。自動返信メールが1分後に届きます。
プライバシー安全管理のために診断結果は電話になります。必ず電話でお話は聞くようにしてください。
借金の告白 ケース別対処法
【借金を家族に告白する場合】 最も親しい関係の人にまずは話してみる
家族に告白
- まずは最も親しい人に打ち明けてみる
ご家族に借金のことを告白する際には、できる限り波風を立てないようにする必要があります。
責任感でしゃべってしまいたいと思っているのであれば、話す必要は特にないので、自力で解決したほうがよいです。実際債務整理を行えば、家族にも内緒で借金返済ができます。
たとえば、母親がなんとかしてくれるかもしれないならば、母親にだけ話をするのがよいです。
まずはいちばん話やすい人、ひとりに話をしてみましょう!
【夫に借金を告白する場合】 夫を立てる気持ちを忘れずに
夫に告白
- 夫を頼りにしている気持ちを正直に述べる
夫(旦那)に告白するときに、話しづらいのであれば、「父と母に話をする前にあなたに話をしたかった」という文句をいうと、効果的です。
男はお金に関して見栄があるので、妻が内緒で借金をしていたのはけっこう許しがたいこと、と受け止めます。
なので、妻は夫を頼りにしている気持ちを正直に伝えるのがよいです。
また、「こういうパートに出ようと思っているんだけど、どう思う?」と自分も責任を感じて行動を起こそうとしている意志を示すことも大事です。
妻が夫に内緒で借金をしたことには、それなりに理由があった場合が多いのですが、お金の問題はすべていいわけ、ととらえられても、気持ちをぐっと抑えてどうか話し合いには臨んでください。
「家計の管理はこれからしっかりしていく」と宣言してください。納得しないようならば、夫にお金の管理は頼んでみてもよいでしょう。
家族のせい、旦那のせい、と少しでも思われてしまう思わぬ発言を避けるためにも、告白前に具体的な返済計画を作り、準備をしておくことが大切です。
夫にどうしても借金について言いだせない、という方は、こちらの記事をごらんください。
>>夫に言えない借金を解決する!これを最優先にして対策すればOKです
【嫁に借金を告白する場合】 家族に迷惑がかからないことを伝える
嫁に告白
- 家族に迷惑はかからない言葉を伝えて、安心させてあげる
借金を告白されると、奥さんが裏切られた感覚を夫に強く持つことが予想されますので、パートナーに対する優しさはしっかり示す必要があります。
まずは、自分や家族にもなにかしらトラブルが発生するのではないか? という不安を払拭してあげてください。
連帯保証人でない限り、家族に借金の返済義務は発生しません。
告白の際に、夫が取り組むべきなのは、家族にはなにも心配がないことをしっかり伝えることです。
- 黙っていたのは心配をかけたくなかったから
- 保証人ではない限り家族には返済義務はない
- 取り立てや催促の手紙がくることはない
また、愛情をないがしろにされたことに対する配慮として、「この問題は自分だけの問題ではなく、夫婦二人の問題であることを見落としていた」ということも伝えるとよいです。それに気づいたからこそ告白をしている、といいましょう。
家長である責任を果たすために、返済目途を具体的に明確に伝えましょう。「だから、なにも心配はいらない」といってください。
「今後お金に関してはルール作りをしたい」といって、自分のお金の管理はしばらく嫁(妻)に任せるのがよいです。
奥さんに話を切り出せそうもない、という方は、こちらの内容が参考になります。
>>嫁に内緒で借金の返済はできる?知られずに完済するための正しい方法
【借金を告白するのが彼氏だった場合】 心配をかけたくなかった気持ちを伝える
彼氏に告白
- 心配をかけたくなかったからいえなかった正直な気持ちを伝える
付き合いはじめたばかりの彼氏には、借金の告白をすることは、おすすめしません。
正式に交際がはじまりそうな段階、あるいはもうすっかり交際している間柄の場合は話したほうがいいです。黙っていると、のちのち自分が苦しくなっていきます。
しかし、信頼をこれから作っていく段階であれば、相手に借金問題があれば、必ず相手はひきます。
告白する際は、「あなたを傷つけたくなかったからいえなかった、黙っていてごめんなさい」といいましょう。
「いわなけばならなかった、返済の目途は立っている、しっかり完済するつもり」だといい、相手への思いやりと心配を取り除いてあげる言葉を用意しましょう。
彼にどうしても借金について言えない…という方は、こちらの内容をぜひ参考にしてみてください。
>>借金を彼氏に言うことなく二人の関係をこのまま壊さずに継続する方法
【借金を告白するのが彼女だった場合】 借金に対する責任感を示す
彼女に告白
- 借金に関しては責任ある態度を明確に示す
お金にだらしない男は、浮気、DV、の次に、女性に嫌われる大きなマイナスポイントです。
借金があったことを彼女に告白するときにいちばん大事なのは、必ずお金を借りた理由をいうことです。
正当性のある借金理由をいって誠意を見せる必要があります。なければ、理由をなにか作りましょう。
女性は男性と違って社会的な責任能力を持ちえないので、なにか問題が発生したときにとにかくパニックになりがちです。自分が蚊帳の外になっている状況にひどい不安を覚えます。
「こう対処する予定になっている、君には迷惑はかけない、これから半年間の自分を見ていてくれ」と相手の目を見てしっかり伝えましょう。
具体的にどんなふうに彼女に借金を告白すればよいか? を知りたい方は、こちらの記事をごらんください。
>>借金を彼女に言う!円満解決ための正しい行いと間違った対応
【借金を告白するのが親だった場合】 打ち明ける際は慎重に
親に告白
- 敢えて話す必要はなし、どうしても打ち明けたいときは慎重に!
親が借金を肩代わりしてくれる可能性があれば、正直にしゃべってしまうのがよいです。
しかし、親に迷惑をかけたくないと感じるのであれば、話す必要はないです。
親にしてもらった恩は一生ついてまわります。それは親にとっても、自分にとってもかなりの重みです。
債務整理を行えば自力で返済することは可能なので、借金を完済した後に、話をすることを、おすすめします。
どうしても親に話をしたい、という方は、こちらの記事を参考にしてください。具体的に話す内容や手順を解説しています!
告白では相手を優先する気持ちが大事
告白を手紙で行うことのメリット
- 相手も自分も冷静にさせて話し合いの場を持つことができる
- 客観的に事実を伝えることができる
- 手紙を書くことで借金問題と向き合える
誠意だと思わせる告白とは、相手を思いやっていることをしっかり言葉として伝えることです。
相手はそれをあなたの口から聞きたいと思っているので、「心配をかけたくなかったから、いえなかった、これからのことはこうしたいと思っている」という相手を安心させる具体的な言葉を必ずいってあげることが大事です。
いきなり借金について切り出すのが難しい…と感じる方は、手紙や、またLINEやメールを通して、まず「言葉」で伝える努力をしてみてください。
借金が自分だけの問題ではないことを、告白前に自分でしっかり自覚しておくことが大切です。
借金について告白したい…と思っているということは、借金問題を解決するための大きな一歩です。
専門家に相談をして、告白の準備をはじめましょう!