借金時効

お金の貸し借りをなしにする方法とその際に気を付けておくこと

投稿日:2019年9月19日 更新日:

寿々木
過去に知人から借金をして歳月が立っていて、お金の貸し借りがあったことをなかったことにしたい、と思っている人に対処法と、その際の注点についてお話します。
お金の貸し借りをなしにするって、法的に可能なの?
サチコ
寿々木
時効成立は業者の場合は5年、個人間の場合だと10年となっています。
10年経っていれば、個人の間のお金の貸し借りをなかったことにできるわけね!
サチコ
寿々木
ただし、時効には条件があります。また借用書もないから、と放置していると危険なことが起る可能性もあるので、その点についてもお話します!

 

お金の貸し借りをなしにするには10年の歳月が必要

お金の貸し借りをなしにする方法

個人間の借金の時効は10年と定められています。知人・友人からお金を借りて10年が経過していれば、返済義務から解放されます

ただし、この10年とは、最後に返済をした日の翌日から数えて10年です。また、相手側がその10年のあいだに一切の取り立てをしていないことも必要条件となります。

民法

債権等の消滅時効

第167条

  1. 債権は、十年間行使しないときは、消滅する。

引用元 電子政府の引用窓口

https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=129AC0000000089

法的に時効を成立させるには、相手に内容証明郵便で「時効の援用通知」を郵送する必要があります。

手続きは必ずしたほうがよいです。

なぜなら相手が訴えてくる可能性があるためです。法的に立証させてしまえば、相手の訴えを退けることができます。

 

借金をなかったことにするには、時効の成立を専門家に依頼して行う

借金

時効は「時効援用通知書」を相手に郵送することで成立します。

「昔のことだし、今さら向こうもなにもいってこないから」と過去の金銭問題については放置しておくことはせずに、時効を明確に判断して、手続きをしましょう。(放置後に起こる危険性については、この後の項目でお話しています。)

時効援用通知は個人でもできますが、専門家にお願いしたほうがよいです

なぜならお金の貸し借りについては、相手は忘れているだけで、今後催促してきたり、訴えてきたり、個人同士のやりとりでは解決できない面倒なことが起る可能性も否定できません

実際、時効の手続きはそれほどお金がかかるものではありません。通常、1件あたり25,000円程度で出きます。

当人が行わなければならないことは、契約書の返送のみで、面倒臭くもないです。

【時効の援用の手続き】

1 行政書士に「時効の援用通知書」を作成してもらい、債権者宛てに発送してもらう。

2 内容証明郵便で郵送した際の「郵便物等配達証明書」を必ず保管しておく。

3 相手側が時効の援用通知書を受け取った時点で時効が成立。

時効を援用する際に起こるデメリットは特にありません。

信用情報機関(いわゆるブラックリスト)に名前が掲載されている場合、時効の援用をすれば、その訂正や削除が行われるので、しばらくすると削除されます。

現在クレジットカードが使えなかったり、借入ができなかったりしている方は、迅速に時効の援用手続きをしましょう!

時効をする方は専門家に相談をしてみましょう。

※ メールでも電話でもどちらでも対応は可能です。相談をしたからといって、必ず時効の援用をしなければならないわけではないです。ご自身の借金問題が時効にならないケースもあります。

 

10年経っていても時効が成立していないケースはけっこうある

時効が成立しない限り、個人同士のお金の貸し借りの返済義務はずっとあるわけね? 10年経っていても時効にならないケースって、どんなものがあるの?
サチコ
寿々木
まとめてみました。いくつかのケースで事例を見てみましょう!

 

取り立てがされた、返済の意思を示したならば、時効は成立しない

借金

10年経っていても時効が成立しないことがけっこうあります。以下のケースにご自身のケースが該当していないか? を確認してみてください。

時効が成立しないケース

  • 10年の間に1度でも相手に取り立てをされたことがある
  • 10年の間に1度でも返済をした、返済の意思を示したことがある

「お金を返してください」という内容証明郵便が送られていた状態が、10年のあいだで一度でもあった場合、時効は中断しています。引っ越しなどで、それに気づかなったというケースがけっこうあります。

また、10年の間に1円でも返済をしたことがあると、時効は成立しません。

ちょっとでいいから返してくれない?
サチコ
寿々木
わかった。

また、時効は、お金の貸し借りがあってからの10年ではなく、最後に返済をした翌日から数えて10年でることも、注意すべき事柄です。

とりわけ夜逃げをしていた方は、時効になっていないことがほとんどなので、気を付けましょう。

借金をした人の住所がわからなくなっていても、相手が裁判を起こすことは可能で、裁判を起こしているということは、「お金を返して欲しい」という意思を債権者側が示していることになります。お金を借りた側が知らなかっただけで以前に裁判を起こされているケースがけっこうあります。

相手が裁判を起こして申し立てているお金を返して欲しいと書かれた内容証明郵便を送ってきている、こちららが10年以内に一度でも返済をしたことがある、これらが確認されると、確実に「時効は中断」しています。

「時効の中断」とは、それまでの時効の成立経過時間を無効にするというものです。

 

借用書がなくても訴えられて敗訴する可能性はたくさんある

借用書と時効問題

10年のあいだ、こちらが一度でも返済をしていたり、相手が取り立てをしていたら、時効は成立しないってことなのね?
サチコ
寿々木
「10年経っているから時効だ」って早急に判断しないことです。
借用書もないから放っておこうって人もいると思うんだけど。時効はしっかりと成立させたほうが、やっぱりいいの?
サチコ
寿々木
個人間のお金の貸し借りは契約文書を交わしてないことが多いんだけれども、借用書の有無における問題についてもお話しておきます。

 

借用書がないから、といって個人同士のお金の問題を放置しておくことはけっこう危険です。

借用書がなくても、メールやLINEなど、「お金の貸し借りがあった」その少しの痕跡が残っていたならば、それは法的に有効な証明となりえます

相手が裁判で訴えてきたら、こちらが負ける可能性は大きいです。

そういった証拠となるものが一切なかった場合は、ケースバイケースといってよいです。

もし相手が裁判で訴えてきた場合、考えられるのは、次の3つです。

借用書がない状態で相手が裁判で訴えてきた際に考えられる結果

  • 全額返済が求められる
  • 部分的返済が求められる
  • 返済は求められない

まったく金銭のやり取りの証拠がなければ、相手の訴えの正当性を裁判所が認めるのは難しくなります。過去の状況を見て、互いの意見を聞いて、部分的な返済が認められる判断となる場合が多いです。

もう、どんな状況だったか、覚えてないよぉ~。
サチコ

個人のお金の貸し借りについては、当時は、貸し借りという意識もなく、どちらかといえば、「お金をあげていた」という感じで、でも、時間が経って相手が心変わりがして返済を求めてくる、といったケースが多いのですが、たいてい場合、過去の借用書があれば明確な証拠となりますし、関連性が紐づけられるものがれば、それも重要な証拠となってきます。

こちらが知らなかっただけで、相手がなにかしらの状況証拠をつかまえている、という場合も少なからずあります。

目安となる考えは、金額です。

額が大きい場合は、こちらがもらったものだった場合であったとしても、返済を考えたほうがよいです。

今は大丈夫でも、後々相手が訴えてくる可能性が大きいです。

 

お金の貸し借りの問題を放置していると起る危険性

個人のお金の問題を放置

相手がなにもいってこないので放置していた場合、具体的にどんな危険性があるの?
サチコ
寿々木
金額がけっこう大きめである場合は、裁判になることが多いですね。
裁判なんて、起こすかな~?
サチコ
寿々木
みんなそう思うんですね、普通に裁判は起こっています!

 

お金を借りていて、長い年月が経っており、相手も何ももういってこないので、「このまま黙っておこう、借用書もないんだし」と放置していると、こちらが忘れた頃に相手が裁判を起こしてくる可能性があります

訴訟の種類

  • 支払催促
  • 少額訴訟
  • 民事調停
  • 通常訴訟

少額訴訟という1日で結審が出る簡易裁判手続きあって、お金の問題の多くの訴訟が行われています。少額訴訟は60万円以下の個人同士のお金の貸し借りのケースで用いられます。

支払催促は「お金を返してください」という内容の通知で、個人のお金のやりとりの場合、まずはこの通知をしてくる場合が多いです。そして、これに異議を唱えると、「通常訴訟」に発展して、本格的な裁判となります。

気を付けなければならないのが、遅延損害金です。遅延損害金は返済の遅れた借金に対してつける高い利息で、個人間のあいだでも有効なんです。

借りた額より、何倍も大きくなってる!
サチコ
寿々木
だって10年近くも貸してたわけだからね。

遅延損害金 = 返済額 × 遅延損害金利率 × 延滞日数 ÷ 365

遅延損害金の利率

  • 10万円未満 29.2%
  • 10万円以上~100万円未満 26.28%
  • 100万円以上 21.9%

時効を期待していても、後に結局裁判を起こされて、借りたときよりもずっと高額なお金を支払わされたとなると、非常に面倒です。

10万円を超える額であるならば、きっちりと返済したほうがよいです。「自分の場合だったら、催促するかな…」と考えてみてください。

一括返済が求められて、こちらに返済能力がないときは、給与をはじめとして一切の財産が差し押さえされるので、こうなってしまうと、家族や会社にもぜんぶバレてしまいます。

 

返済が難しい場合は弁護士に仲介をしてもらう

債務整理

返済が難しい場合って、どうしたらいいの?
サチコ
寿々木
おすすめの方法があります。任意整理で解決しましょう!

 

自力での返済が難しい場合、今まとまったお金がない場合、一括で返済を求められて困っている場合は、任意整理で解決しましょう。

任意整理という手段を用いれば、弁護士にお金を借りた相手とのあいだに仲介人になってもらうことができ、借金減額や分割払いのを交渉することができます。

支払い能力に合わせた、無理のない返済期間を定め、利息をストップさせて、毎月少しずつを返済していくことが可能です。

相手が裁判で訴えてきていた場合、高額な利息を付けられていた場合には、それをカットする対策も可能です。

弁護士が間に立ってくれるので、面倒な相手と会わずにも済みます。

任意整理は和解交渉ができるメリットが大きい手段で、個人間の借金の解決にはもってこいです。

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※ プライバシーの安全性を考慮して、相談はお電話になります。また、弁護士には守秘義務があるため、無料相談であっても、第三者に内容が漏れることは決してありませんので、安心してください。

 

Q&Aとまとめ

借金

個人の借金の時効の「Q&A」

寿々木
次の項目をチェックして、借金の時効については、今一度考えてみましょう。

 

Q 以前知人からお金を借りて10年経っている。お金を返す義務はなくなる?

A 個人間のお金の貸し借りの時効は10年です。しかし、時効が消滅したわけではありません。相手へ「時効の援用」を通知することで、時効は成立します。

 

Q 以前知人からお金を借りて既に10年経っているにもかかわらず、相手が訴えてきたのだが、どう対処したらよい?

A 放置していると「借金を否定しない」とみなされて、債務承認したとされます。「時効の援用」をしないと、法的に返済義務からは解放されません。

 

Q 保証人でも時効の援用はできるの?

A 可能です。「時効援用通知書」を債権者に郵送します。

 

Q 今はもう死んでいる父の知人から、「以前貸したお金を返して欲しい」と催促の手紙が来た。もう10年以上も前の出来事らしいが、時効は成立できる?

A この場合に、返済義務が発生すると考えられるのは、債務者である死んだ父親がその連絡してきた知人の連帯保証人になっており、なおかつその10年のあいだに父親が一度でも返済を行った痕跡があったり、相手が訴訟を起こしていたことがあったり、催促の内容証明を送っていたことがあった場合に限られます。

連帯保証人であった場合(保証人であれば義務は発生しません)、親族は亡くなった借金を相続をする義務が課せられます。家族だからという理由だけでは返済義務はありません。

一度も返済をしていない、裁判も起こされていない、内相証明も送られていない、であるならば、10年が経過していますので、「時効援用通知書」を相手に郵送することで、時効が認められます。

とにかく、まずはこれらの有無を確認しましょう。

 

Q 「時効の援用」をすると、借り入れができなくなると知ったが、どのくらいの期間できない?

A 現在信用情報機関に金銭事故情報が掲載されている場合は、時効の援用をすると、名前が削除されるはずですが、時効をしてもなかなか削除されない場合があります。

時効の援用をするということは、お金の問題がなくなった、ということですから、信用情報機関から名前を削除しなければなりません。

なので、時効の援用をしても基本的には借り入れができなくなる、ということはありません。

 

まとめ

借金

個人間のお金の貸し借りにおける時効は10年とされています。しかし、10年経過したからといって、時効が勝手に成立するわけではありません。

時効が成立しないケース

  • 10年の間に1度でも相手に取り立てをされたことがある
  • 10年の間に1度でも返済をした、返済の意思を示したことがある

時効成立には「時効の援用」を通知する必要があります。

時効の援用手続きをしたら、ずいぶん連絡をとっていない相手に借金のことを知らせてしまうことにもなりますので、手続きに関しては慎重に行ったほうがよいです。

専門家に相談をしてください。

また、相手がなにもいってこないから、と金銭問題を放置しておくことは危険です。

額がちょっと大きめの場合は、忘れた頃に、相手に裁判で訴えられる可能性があります。そうならないためには、できる限りこちらの条件を有利にした形で、早めに対処をしましょう。

迷っているならば、無料相談からはじめてみてください。

この先面倒な事態に巻き込まれないために、今できることは今してしまいましょう。

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  • この記事を書いた人
寿々木 与

寿々木(すずき)

このサイトは借金に苦しんだ管理人の経験から誕生しました。自主退職後、起業で失敗し700万を失い、借金が350万円まで増えてしまって、完全に首が回らなった後、3年掛けてようやく借金を完済し終えました! わかりやすくお伝えするために、対話形式を用いてストーリー仕立にしております。

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