これを読むと、借金返済に苦しんでいる方は、きっと以前より気持ちが楽になるはずなので、参考にしてください。
借金を完済すると嬉しい? いえ、襲われるのは脱力感
借金完済後に脱債務者がまず感じるのは、圧倒的な脱力感です。
やっと終わった、という長い束縛から解き放たれた感じです。フルマラソンを走り終えたような、息が上がった状態になります。
それからじわじわと達成感や解放感が訪れます。
その脱力感に襲われたときに大事なことは、しっかりと喜びを感じ、その気持ちをその後の人生の計画の原動力とすることでしょうね。
次に何をしていいかわからない気持ちは不安を招きます。気を許してしまうかもしれません。
借金完済を考えている人は、その後、自分はどう生きていくべきか? そのライフプランをしっかりとたてておくほうがよいです。目標に向かうことで、借金返済をする、その気持ちもまた継続できていけるようになります。
次に説明していく内容を参考にしてみてください!
収入を自由に使える解放感をしっかり味わうことが大事
借金を完済したら、自由になった解放感をとことん味わうのがよいでしょう。
借金に追われていた頃は、収入は自由に使えるものではなく、まず借金の返済に充てるものだという束縛感がありました。
借金完済後は、収入を何に使うかは自分である程度自由に決められます。
完済後のために自分が買いたいものをピックアップしておきましょう。1つご褒美を作っておくとよいと思います。
借金に関わっていた時間が自分のものになる喜び
借金完済で自由になるものは、お金だけではありません。それまで借金に多くを費やしていた時間が自分のものになります。
借金返済のために増やしていた気苦労や不安な時間のすべてがなくなります。
借金があなたの大切な多くの時間までも奪っていました。
人生が借金とともにある錯覚に長いこと陥っていたので、時間が自由に使えるということはとてつもない喜びです。
貯蓄ができる幸せ
借金を完済すると、貯蓄が可能になります。
預金通帳の数字が増えていくのを見るのはなんともいいようがない感動があります。
借金完済後は貯蓄を趣味にしましょう。
自分に自信が出てくる
借金を完済した後の達成感は相当なものです。それまで多くの困難がありました。無理かもしれない、と思ったときもありました。しかし、自分は達成しました。
大きな仕事を成しえたという自信に満ち溢れます。
自分がやっと真人間になれたような気持ちにも包まれます。
もう日陰で生きていく必要はないのです。
お金によって受動的にならざるを得なかった人生が、積極的なものに変わっていきます。
燃え尽き症候群には要注意
借金完済後には、それまでの目標を見失ってしまうことで燃え尽き症候群のようになってしまう方がます。
邁進してきた借金返済という命題を見失ってしまって、心にぽっかり穴が開いた感じになるのです。
必ず新しい目標を設定する必要があります。
借金完済が目的ではなく、次の新しい人生をはじめることが、借金返済後における本来の目的のはずです。
借金完済はゴールであると同時に、新しい人生への出発点になります。
借金返済という死闘に対する労力を尊いものにするためにも、人生のケアを万全としておく必要があります。
自分の思い描く未来を手に入れてください。
借金完済までの具体的手順と経緯 【Sさんの場合】
Sさんの借金完済前の状況
ショッピングが好きで、海外製の高い洋服や家具を、クレジットローンで買っていたSさん。
最初に借りた借金10万円が、3年後には利息分も含めて、合計3社で120万円にも膨らんだ。
毎月1万5千円~2万円ずつ、3社に返済をしていたが、毎月5万円以上の返済生活をつづけることが、困難になる。
そして多重債務者生活者に…。
Sさんの生活状況
- 借金総額 120万円
- 独身
- 1人暮らし
- 通信系企業に勤務
- 給料21万円
- ボーナスなし
最低弁財額 | 120万円 |
毎月の返済額 | 4万円 |
期間 | 1年と10か月 |
Sさんの月々にかかる生活費
家賃 | 66,000円 |
食費 | 20,000円 |
車の保険料と維持費 | 12,000円 |
携帯代・通信費 | 12,000円 |
光熱費 | 10,000円 |
日用品・消耗品 | 5,000円 |
医療費 | 3,000円 |
交際費 | 10,000円 |
洋服代 | 20,000円 |
雑費 | 2,000円 |
合計 | 160,000円 |
毎月の収入・支出と借金返済額
給料 | 21万円 |
ボーナス | なし |
支出 | 16万円 |
1月当たりのプラス残高 | 5万円 |
毎月の返済額 | 4万円 |
Sさんの場合、毎月の収入である21万円から一月の生活にかかる16万円を差し引いた5万円が、毎月の返済に充てられるお金になっていました。
1万円は予備費として、4万円を返済費用にあてることにしました。
毎月4万円の額の返済であれば、120万円の借金完済の予定は30か月後です。
しかし、借金完済計画をたてて返済生活をはじめたところ、Sさんは予定よりも早い、1年と10か月で借金完済が可能でした。
どうしてか?
早期借金完済の詳しい理由を知りたい方は以下を読んでください!
借金完済の必須条件はリアリティーのある返済計画案
借金完済のためにはしっかりとした「借金返済計画案」を作成することが必要です。
完済に挫折してしまうという場合は、たいていはずさんな計画が理由です。
借金は思った以上に楽に返済できていくのです。借金の完済計画を具体的にたてましょう。
たとえば、借金返済スタート時点と、借金完済後になる3年後では、支出と収入が同じものだとは断言できません。
また、事故や病気、友人の結婚式など、お金が必要になる予期せぬ事態も起こります。
「収入」と「支出」のバランスを見るだけでなく、過去の数年に戻って、さらに未来を考えてのデータも洗い出してみるのがポイントです。
(ボーナスは月々の返済予定額に組み込まずに、臨時返済の形をとることがおすすめです。)
「支出」と「収入」の見直し、具体的な借金返済のための計画案、借金返済のための生活改善を、それぞれ行っていく必要があります。
そのためには「早期の解決」をすることと、「他人の力を借りる」の2つがポイントになってきます。
借金完済を可能にする驚くべき一つの理由
「返済はストイックに行ったほうがいいのか?」「余裕をもってマイペースに行ったほうがいいのか?」という疑問があると思うんですが、その問いにお答えすると、ストイックに行ったほうがうまくいきます。
どう見ても無謀な返済計画案を作ったならば破綻してしまいますが、短期間のうちに解決してしまうという意気込みがないと、なかなか借金は返済することができないです。
借金完済している人たちに共通したものがあります。
それは、借金完済を目指して、お酒をやめる、付き合いをやめる、課金していたゲームをやめる、などの生活習慣を改善していくと、借金返済能力がだんだんとレベルアップしてい、というものです。
けっこう大きな繰り上げ返済ができてしまいます。
予定より早く完済できる理由のひとつが、これなんです。
今の生活習慣のまま人生を変えることはできません。
これまでとはちがった心構えを持つことが大切になってきます。
専門家による返済計画を検討する
借金完済をするために他人にお金の管理をしてもらってください。
ご両親や、奥さんや、旦那さん、彼女や、彼氏に頼むのが難しければ、専門家に頼ってください。
第三者の力を借りなければ、借金完済は難しいです。
誰にも知られたくないという方も、専門家に依頼することができるので、一度相談をしてみましょう。
任意整理という国が認めた借金制度は、借金返済では最もポピュラーに行われている債務整理法です。
債務者の支払い能力に合わせて、毎月一定の額を3年から5年をかけて支払っていきます。
任意整理のメリットは「完済までに加算されるはずの利息」を全額カットできることです。
なぜ債務整理によって多くの人の借金完済が可能なのか? といえば、この利息カットによって、借金返済額が大幅に減るためです。
この債務整理法がおすすめです。
従来ならば、完済まで利息は支払わなければなりませんが、任意整理を行えば今以上の利息はなくなるんです。
任意整理をやってみたい! という方は、弁護士費用などについて、こちらに詳しく解説してありますので、参考にしてみてください。
任意整理の費用の相場と支払いを安く抑えるための工夫
任意整理を行う際には、着手金が2~5万円、減額報酬が債務額の10%、解決報酬が2~5万円かかります。すぐに用立てする必要はありません。適正価格にするためのコツについても解説しています。
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借金がどれくらい減額できるか? 診断をしてみたい方は、こちらで可能です。匿名・無料でできます。
※ 弁護士とお電話で相談することになります。相談をしたからといって、任意整理をしなければならないわけではありません。
弁護士は守秘義務がありますので、相談内容を第三者に漏らすことは絶対にありませんので、安心してください。
住宅ローンや車のローンがある人は個人再生を検討する
個人再生は任意整理よりも依頼費用が高額な債務整理法ですが、借金が大幅に減額でき、さらに、ローンをストップして借金返済ができるものです。
ローンも払い、借金の返済もする、というのは、なかなかむずかしいので、ローンもある方は、ぜひ個人再生による「住宅ローン特則」を利用してください。
一度弁護士と具体的な相談をしてみるとよいと思います。相談は何回しても無料ですので、気になることは、とにかくぜんぶ聞いてみるとよいです。プライバシー厳守です。
※ 相談は電話での対応となります。借金問題に強い弁護士です。
借金完済の運気をあげるお金の管理の仕方5つ
口座を種類別にわける 【step1】
3つの口座の種類
- 収入用口座
- 貯蓄用口座
- 支出用口座
お給料のお金は「収入用口座」に。
月々いくらと定めた額は「貯蓄口座」に。
残ったお金は「支出用口座」に、振り分けます。
お給料日に「収入用口座」から、まず貯金額を「貯蓄口座」に振り込みます。そして、毎月かかる生活費を「支出用口座」に振り込みます。
生活費は必ず「支出用口座」から使うようにします。
光熱費や家賃や通信費などの自動引き落としのお金は「支出用口座」から引き落とされるようにします。
どうしてもクレジットカードで出費してしまう、という方は、必要以外は、クレジットカードの使用をやめるのがよいです。
ポイント還元等でキャッシュレスのほうが基本的には安くなりますので、カードで使用する額を決めておくのがよいです。
※ 振り分けが面倒だという人は、「おまかせ入金サービス」を利用してください。各金融機関の口座から、手数料無料で自動入金することができます。
家計簿をつける 【step2】
マネーフォワードをおすすめします。
マネーフォワードのおすすめポイント
- レシート読み取り機能によってずぼらな方でも簡単に家計簿をつけられる
- 連携した口座に入出金があった場合に通知がある
- データのすべてが暗号化されていて、プライバシーが徹底されている
- TVCMでお馴染み、多くの人に愛用されて実績がある
ほかにもたくさん家計簿アプリは出ていますので、スマホで家計簿をつけてください。
家計簿をつけると、先月と今月とで支出の比較が容易にできます。
家計簿をつけると、「お金に対して無頓着だ」という方でも、なにかしらの変化が確実に出てくるので、本当にやったほうがよいです。
買いたいもの、買うべきリストを作る 【step3】
本当にそれは必要なものなのか? ほかのものに代用ができないのか? もっと安いものがあるのではないか? と日ごろからチェックする習慣をつけましょう。
将来に必要なマイホームや車のローンなどのお金についても計画しておくとよいです。
いつ頃に、どのくらいのお金が必要になるか? ということがわかってくると、現在どれくらいの金銭感覚で生活をすればよいかが具体化されていくようになります。
自由に使ってよい支出枠を設ける 【step4】
自由に使えるお金を設定してください。
ときには無計画に、衝動的に、ストレス発散のためにお金を使いましょう。
節約する 【step5】
見直すべき3つの代表的な支出
- 通信費
- 保険料
- 日用品
携帯電話のプランを一つ下げてみる。大手キャリアの携帯を契約している方は、格安プランに変更してみる。
仕事の上司や親に勧められるまま加入した保険を見直してみる、なんていうのもよいです。
いつも使っているトイレットペーパーを1ランク安いものに変えてみる。ボールペンを100均の3本入りものにしてみる。最初の一本は生ビールで残りは発泡酒にする、などなど。
小さなところを掘り出していくと、いろいろと節約可能なものが出てくるはずです。
生活レベルを落とすことなく、お金が増えていきます。
借金を完済したら、お金を正しく使い第二の人生を始める
借金を完済すると、第二の人生がはじまりますので、この後話す内容をその参考にしてみたらよいと思います。
「収入」を増やすシンプルな方法は「支出」を減らすこと
人が借金をしてしまう最大の理由は、「収入」よりも「支出」が多いからです。
当たり前のことなのですが、意外なことに、この簡単なことを、多くの方は理解しようとしません。
つまり、「収入」が少ない、だから「収入」(借金)を増やそうと考えしまうのです。
まずは、「支出」を減らすことを考えてみてください。
「支出」が減ることで、お金が増えるのです。
具体的にどうすればよいのか? を知りたいかたは、こちらの記事になる「7つの対策」をぜひ参考にしてください。
浪費をやめると未来志向になる
無駄な浪費をやめる心掛けが大事です。
借金を完済してもまた借金をしてしまう人がいますが、生活習慣全体を変えていかないと、なかなか借金生活からは抜け出せません。
浪費を繰り返してしまう人は、「未来」ではなく「現在」を満喫したい傾向にあります。現状生きていることにストレスを感じ、満たされないものがあるので、浪費によって満足感を得ようとしてしまうのです。
浪費をおさえる最大のコツは「未来」のために「現在」がある、という現実的な考えをすることです。
今がよければいい、未来なんてわからない、という考えはますます自分を追い詰めていきます。
たとえば、飲み会に行くのをやめる、100均での無駄な買い物をやめる、そうすると、来年家族で旅行に行くことができるようになります、誕生日に自分へのご褒美を買うことができるようになります。
長年節約をすれば、数年後にマイカーを手に入れることができますし、さらに貯蓄が積もれば、マイホームを手に入れることだってできます。
現在浪費をしている分だけ未来のお金は使われてしまっていることに気づきましょう。
「未来」があるから人生です。その大切なものを今食いつぶさないようにしましょう。
将来を想像して、「現在」という貴い時間を生きてみてください。
悩んでいるなら専門家に相談をしましょう
借金完済のハードルは高いことであるのは事実です。実際の話、なかなかむずかしいものがあります。多くの人がもがき苦しんで、借金生活から抜け出せません。
そういう方は第三者の力を借りてください。
一歩前へ足を踏み出すと、借金生活は未来へ間違いなく確実に開かれます。
借金を完済をした日は第二の人生のスタートであり、そこから人生が新たにはじまります。
完済したら、証明書をもらって、忘れずに保管しておきましょう。それは自分の生きてもがいた人生の証です。
借金がなくなれば、自分の好きなように時間を使え、好きなようにお金を使うことができます。
お金に使われるのではなく、お金を正しく使って、実りある人生を切り開くことが大切です。それが自分の力でできます!