旦那の借金について話し合うときは解決策を俎上に載せる
旦那さんが借金をしていることがわかり、そのために話し合いの場を持つことになったときは、お二人で借金を完済する方法を話し合う、ということをとにかく一番のポイントにしてください。
借金は具体的にどういう方法で、いつまでに完済することになっているのか? をまずは旦那さんに聞いてください。
旦那さんに完済予定が立っていないケースは往々にしてあります。
そのとき、お二人がただ混乱してしまうだけにならいために、妻側が借金の完済についての理解を深めておくとよいです。
話し合いで対処すべきこと
- 完済については専門家に相談をするということ
- 旦那さんに二度と借金ができない対策をする
- お金の管理を自分に任せることを旦那さんに承諾してもらう
話し合いでは、この3つのことを中心に話し合いをするとよいです。
「借金が本当にあるのか?」という真偽や「借金の理由」等を、あれこれ聞き出そうとしてしまうお気持ちはよくわかるのですが…相手を責めるだけは話し合いは円滑に行われません。却って、災いを招きます。
具体的な解決策を話し合いましょう。
債務整理によって多額の借金でも完済することができますので、以下を読んでとりあえず借金については理解をしてください。
旦那の借金は任意整理で返済する
旦那さんが借金返済に困っているようでしたら、債務整理をしましょう。
3つの債務整理法があります。
3つの債務整理
- 任意整理 弁護士を通して、債権者と減額交渉をしてもらう
- 個人再生 裁判所を通して、借金を減額してもらう
- 自己破産 裁判所を通して、借金を免除してもらう
債務整理とは、返済が困っている債務者を救済するための法的制度です。
任意整理はこれから払う利息をカットして、毎月返済をしていくものです。弁護士が債権者と借金減額の交渉をしてくれます。
借金額が多ければ個人再生、ご家庭にめぼしい財産がない場合は、借金全額がチャラになる自己破産という債務整理法もありますが、これらは裁判を通すものなので、少々弁護士費用が高くなります。
任意整理は裁判所を通さず、弁護士には一度面会をするだけで、後のことはすべてお任せできるので、おすすめの債務整理法です。現在の債務総額より返済金額が少なくなるので、返済がしやすくなり、返済の計画的がたてやすくなります。
専門家に相談をすることで、どの債務整理が可能であるのかを知ることができます。
検討される方は、無料で相談をしてみましょう。
※ 借金に強い弁護士です。プライバシー安全管理のために診断結果は電話になります。通常は5,000円ほどかかりますが、何回でも相談は無料です。
完済できない借金を解決しましょう!
旦那の借金の問い詰め方で嫁が心得ておくべき3つのこと
金額を正直に聞き出す
話し合いの際には、必ず旦那さんから正確な借金額を聞き出してください。
本当は3社から借りているのに、1社分だけをいって、正直な金額を告白しないケースなどがよくあるのですが、これ、絶対にダメなパターンです。
しつこくしつこく聞いてください。
「最初にいつ借りたのか?」「そのときにいくら借りたのか?」「具体的にどことどことどことの金融機関なのか?」それらのことを根掘り葉掘り聞きだしてください。
明細書があるはずなので、その提示を求めてください。
旦那さんから聞き出すこと
- 債務総額
- 借入社数
- 借入社名
- 借金の理由
- 最初の借り入れについて
- 現在までの経緯
隠していた別の借金がわかって、結局返済額が膨れあがった…なんてことになったら、大変です。
せっかく借金完済のための計画をたてても、ご破算になってしまいます。
正確な借金額を提示しないと、債務整理をしても水の泡です。借金返済はうまくいきません。
今後はお金の管理を自分がすべて受け持つ
これからお金の管理はすべて奥さんが行うことを宣言しましょう。
以下に具体的なお金の管理を解説していますので、できそうないくつかのことを実践してみてください。
お金を管理するための対策
- 定期預金をする
- 口座を分ける
- 家計簿をつけて収支を把握する
- 将来に必要なお金を換算する
まず定期預金の口座を作るとよいです。
定期預金は自由にお金が引き出せないので、散財が減りますし、貯金ができようになります。満期前に途中出金しようとすると、中途解約しなければなりません。
妻名義でも夫名義でもよいので、とりあえず1年契約してみるのがよいです。
そして、もう1つ銀行の口座を作って、お金の管理をするのは、その口座のみにしましょう。
- 収入用口座
- 貯蓄用口座
- 支出用口座
旦那様のお給料が振り込まれる口座は「収入用口座」とします。
そこから毎月決まった額を定期預金の口座に入れます。
残ったお金は「支出用口座」に入れます。
支払いはすべて支出用口座から引き出したり、引き落されるようにします。
こうすると、どのくらいお金を使ったのか? 支出が明確になりますから、お金がいつのまにかなくなっていた、ということがなくなります。
振り分けが面倒という方は、各金融機関の口座から、手数料無料で自動入金することができる「おまかせ入金サービス」を利用しましょう。
こちらに詳しくあります。>>おまかせ入金サービス
この機会に毎月の収支の把握をするこまめな家計簿生活を実践しましょう。
家計簿をつけることで、ふだん旦那さんや家族がいったいなににいくらくらいお金を使っているのか? を具体的に把握していくことができます。
そうすると無駄遣いや浪費が減ります。
スマホの無料で使える家計簿アプリがあり、レシートを即座に読み取ってくれる機能もあったりするので、ぜひ利用しましょう!
マネーフォワードは多くの人に使用されているもので、おすすめです。(これが一番使い勝手がいいんじゃないかな、と個人的に思います。)
節約に関しての詳しい記事は、こちらにありますので、気になる方は、ぜひ、参考にしてください。
家族のために貯蓄を真剣にはじめてください。
お子さんにかかる養育費をしっかり把握して、住宅ローンにも備えましょう。
1人辺りにかかる平均的な養育費は、学費も合わせると、0歳から大学卒業の22歳まで1,640万円といわれています。これに住宅ローンを組むと、上乗せしてお金がかかってきます。
今からどのくらいのお金を毎月貯金をしていけばよいか? 計画的に割り出していき、貯金額を決めるとよいです。
「これくらいのお金が将来かかるんです!」と明確な数字を見せると、旦那さんも実から目を背けられなくなります。
旦那さんの生活習慣をしっかりと把握していくことで、家族生活の金銭基盤を作っていくことができます。小さなことからはじめていってぜんぜんかまいません。家計については全般的に奥さんが主導権を握るふうに持っていってください。
また、旦那さんの仕事が終わったら、必ずLINEをもらうようにする習慣をつけると、安心です!
念書を書かせる
話し合いの場では、旦那さんに念書を書いてもらいましょう。その際に、次に何かあったときは「離婚」も視野に入れる、と書かかせるとよいです。
念書は夫に文章を手書きで書いてもらい、捺印をしてもらってください。
「二度と借金はしない、お金が必要なときは必ず二人で相談をする」とった文面でよいです。
また、そのとき旦那さんの言い分については、言葉上では聞いてあげることが大切です。そうしないと正直に告白しないかもしれません。旦那さんに邪心が芽生えてしまうと、家族の再出発が上手くいかない可能性が出てきます。
旦那さんが借金をしたのが、生活の疲労からもたされたものであったとしたら、借金自体に責任はなくても、生活に関してはなんからの責務が妻にも発生する可能性も否定できません。(妻の立場としては、耳が痛いものですが…。)
もちろん借金は100%旦那さんが悪いわけですが、家族への責任感を妻として果たす気持ちをちょっとだけ持ってください。
たとえば、夫が趣味が高じて借金をしていた場合、そのことに借金をしてまでお金を使ったことは悪いことですが、趣味そのものが悪いわけではありませんので、夫の趣味については認めてください。
旦那さんが趣味に没頭していたのは、ひょっとすると仕事に大きなストレスが溜まっていたからかもしれません。
ギャンブルや女関係が借金理由ならば、問題外なので、厳しく問い詰めて、OKです!
旦那さんの借金癖について知りたい方は、次の記事をぜひご覧になってください!
債務整理をして可能になること、気を付けること
旦那の借金返済には債務整理がよい理由
旦那さんの借金返済に債務整理がなぜよいか? というと、債務整理をすると、5年間借り入れができなくなることがあげられます。
債務整理をすると、今後旦那さんが借金をする機会を奪うことができます。二度と家族に内緒で借金できなくなるわけです。
借金癖はなかなか治すのが難しい、といわれています。
借りないように努力させるのではなく、借りられない環境を作ってしまうのが最もよい対策です。
旦那さんにはデビットカードを作ってもらい、今後はそれを利用してもらうようにしましょう。
債務整理によって起るローン対策術
任意整理をすると、5年間借り入れができなくなるわけですが、そのことで起るデメリットについては、次のように対策をするとよいです。
債務整理で起るデメリット
- 住宅ローンが組めない (5年間)
- 教育ローンが組めない (5年間)
- マイカーローンが組めない (5年間)
5年間はローンを組めない予定で今後の人生を考えておく
任意整理をしたら、5年の間はローンを組んだり、借入ができなくなりますので、貯金をすることにして、その間に未来の人生設計を立てましょう。
頭金が多いほどローンは通りやすいので、今から5年後にローンを組み始める計画をたてて、その準備をはじめるのがよいです。
奥さんが働いていらっしゃるのであれば、奥さんの名義でローンを借りる
奥さんが働いていらっしゃるのであれば、妻の名義でローンが組めますので、どうしてもローンを組みたい場合はそのように計画しましょう。
ただアルバイトやパートだと難しいので、任意整理をしているあいだにどうしても家やマンションが欲しい場合は、それまでに仕事に就くことを考えてみてください。
独立行政法人を頼る
どうしても任意整理中に住宅ローンを組みたいという方は、独立行政法人を頼ることで、お金を借りることが可能です。このことも頭の隅っこに入れておきましょう。
住宅支援機構では民間の金融機関で貸し付けが困難な方のための資金支援を行っています。
フラット35では長期の固定金利で安心してローンが組めます。
旦那さんと話し合ってみるとよいと思います。こちらにHPがありますので、参考にしてください。>>フラット35
任意整理をして5年経過をしたら、事故情報を開示してもらいましょう。情報掲載は個人の状況によって多少ばらつきがあるので、しっかり確認してから、ローンははじめましょう。
借り入れができないと、それがまた情報として載ってしまうために、そこから掲載期間が延びてしまいます。
ローンをする際は、任意整理対象となった金融機関とは今後ローンを組むことは難しくなるので、別の金融機関を検討する必要があります。
家族に返済義務はありません
旦那さんが債務整理を行ったとしても、保証人でない限り家族に支払い義務は発生しませんので、安心してください。
また、妻の働いている仕事場や、子供の学校などにも、決して知られることはありませんので、これも安心しましょう。
万が一、勝手に名前を書かれたり、印鑑を持ち出されていた場合も、本人の意思がないところの保証人は法的に成立無効なので、旦那さんがそのようなことをいっても、言い分は信じないようにしてください。
旦那さんの借金を妻が払う義務はありません!
旦那さんの借金は肩代わりしない
旦那さんの借金の肩代わりは、くれぐれもしないようにしてください。
借金が習慣になってしまったときというのは、お金があるかのようにキャッシングを繰り返してしまうのが普通です。
今の状況においては、旦那さんは借金に関してかなり鈍感になっています。
お金を立て替えてあげるより大切なのは、環境を変えて借金癖を改めてあげることです。
そのためには本人に自覚をさせて、返済させることが必要です。そうしないと、また借金をしてしまいます。
債務整理によって、どれだけ高額な借金でも返済は可能なので、家族としてはあくまで協力という形で、いっしょに返すことをしていきましょう。
本人でなくても相談をすることができますので、旦那さんが聞く耳をどうしても持ってくれない、という方は、一度専門家のアドバイスを受けましょう。
プライバシー安全管理のために診断結果は電話になります。無料相談であっても、第三者に相談内容が決して漏れることはありません。
専門家と相談した後で、借金を具体的にどう返済していくかを旦那さんと話し合っていってください。
※弁護士費用についても相談ができます。
旦那の借金を義理の両親に相談するのは逆効果
夫の借金を義理の親に言うのは、お灸をすえるどころか、逆効果ですので、やめたほうがよいです。
なぜなら、義理の両親に告げ口したところで、彼らは自分の息子が可愛いので、逆にお嫁さんのほうに恨みを持つ可能性があるからです。
夫の両親に話に行くのは、夫が話し合いに応じない、または逆切れをした場合のときの最終的な解決策としましょう。
話し合いに応じてくれない場合は、以下の方法が効果的なので、参考にしてください。
弁護士に話をしたと伝える
当人が話し合いに応じてくれない場合は、弁護士に相談をした、という法的強制力を旦那さんに伝えましょう。
弁護士事務所と担当弁護士の名前をメールやLINEに書き記してください。そういった証拠を残しておくことで、相手がどういった反応をしたか? で後々万が一の諍いに発展した際に、こちら側に有利に働きます。
男は社会的圧力にとても弱いので、話し合いに応じるはずです。
「債務整理をして返済することを相談している、家族で借金問題は解決しよう」といってください。
旦那の借金がどうしても許せない! という方は、こちらの記事をぜひ読んで、もう少しだけ冷静になるよう努力をしてみてください。
離婚を考えている場合は離婚調停を申し入れる
もし、仮に離婚を視野に入れている場合は、家庭裁判所に離婚調停の申仕入れをしてください。
調査員が間に立つために、当事者同時が話し合う必要もありません。
相手が離婚に応じない場合は、裁判となることを提示して、法的圧力をかけられることだってできます。
夫側が調停に応じないとしても、相手に不利なことにしからないので、弁護士にすべておまかせして大丈夫です。
離婚調停については、こちらをご覧になってみてください。
生活費をもらっていなければ婚姻費用分担請求調停を申し入れる
生活をするための維持費用を旦那が入れてくれていない場合や、著しく旦那が家庭をおろそかにしている場合は、家庭裁判所に婚姻費用分担請求調停の申し入れをすることで、これを解決します。
専門家がお二方双方に話を聞いて、ともに納得のいく合意を得ることができます。あきらめずに、専門家を頼ってください。
旦那さんとの離婚に関しては、こちらの記事にも詳しく書いていますので、気になる方は参考に読んでみてください。
旦那の借金で疲れた…家族への思いを言葉にしてもらってください
家族で借金問題が起こった際に、その話し合いをするときにいちばん大事なことは、旦那さんがとるべき責任と、妻が家族としてとるべき責任を明確に分けて考えることです。
旦那さんの借金を知ったとき、頭が真っ白になってしまったと思いますが、借金は法的に解決することが可能なので、妻としては冷静に対処をして、これから家族はどうするべきか? を考えましょう。
旦那さんの借金で妻が行うべきこと
- 返済について専門家に相談をする
- 旦那さんに二度と借金ができない対策をする
- お金の管理を自分に任せることを旦那さんに承諾してもらう
また、話し合いの際に、旦那さんには借金の原因となったものについての態度を改めてもらい、その口からは家族への思いをいってもらってください。
たとえばキャッシングの元となったのがクレジットカードであれば、今後はクレカは使わないようにするとか、あるいは、夜遊びのきっかけとなったのが同僚であれば、友人との誘いはもう断る、などです。
旦那さんにはこれからのことをしっかり言葉にしてもらうことが大事です。言葉にするのがよいのは、それが蓄積されると、絆が深まっていくからです。
家族のためになにをするべきか?
夫に自分はなにをしてほしいのか?
家族の未来を考えて、妻としての借金問題を考えてください!