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借金を隠し通すためには早めの決着を考えることがポイント
借金を隠し通すためには次の三つのポイントに注視して対応をしましょう。
借金を隠し通すための3つの対策
- 隠し通すためには「自分でお金の管理」「郵便物の細かなチェック」「スマホの着信履歴の削除」「明細書の処分とクレジットカードの保管」を行う
- 借金は具体的に計画をたてて早めに完済をする
- (知られたときの対策も考慮しつつ)隠し通す覚悟を決める
解説をしていきます!
お金の管理は自分で行い、普段の生活とは変わらない姿勢を崩さない
まず、お金の管理がずさんであっては、借金を相手に知られてしまうことになります。
お金は独自に管理をしましょう。
次の4つに管理をするのがよいです。
4つにわけるお金の管理
- ふだん使うお金
- なにかのときのためのお金
- 近いうちに使うお金
- 借金用のお金
ここまで細かくお金を管理することはむずかしいと思われる方も多いと思います。
ですので、「ふだんのお金」と「借金用のお金」とを2つに区分けするだけでもじゅうぶんです。
「借金用のお金」はもちろん借りたお金と返済に充てるお金のことです。
とにかく借金用のお金の出し入れを知られないようにしておけば、内緒を維持できます。
注意しなければならない点として、人はお金を持っていると、必ずそれまでとは違う振舞いが表に出ますので、以前と変わらないような生活をするように努めることです。
たとえば、いつもは電車なのにタクシーに乗って帰ってきたとか、そういうちょっとした変貌で、相手の不信感を増長させます。
借金をしていると、不機嫌になったり、ふさぎ込んだり、以前と性格の面も変化が起こりますので、ふだんと変わらないようにする姿勢が必要です。
郵便物が目につかないように処理する
家族に借金のことが知られてしまう理由ベスト3が、実際の証拠の発見です。
隠していた借金が知られる理由
- 郵送書類
- 明細を見られる
- カードを怪しまれる
郵便物のチェックはこまめにする必要があります。
返済に遅れると、督促状が郵送されてきます。必ず返済日までに支払いはしましょう。返済に遅れそうならば、業者に連絡を入れることで対処します。

貸金業者からの郵便物
- 明細書
- 領収書
- キャンペーン案内
- 契約書類(カード要り)
キャンペーン案内程度ならば、外見からではわかりませんが、督促状ならば一発で分かってしまいます。
スマホの着信履歴の削除をこまめに行う
貸金業者からはたいていフリーダイヤル番号(0120~)でかかってきますが、もし着信があった場合はこまめな履歴削除を行う必要があります。
よく架空の会社名などで登録したりする人がいますが、逆に怪しまれますので、痕跡を一切残さないように努めましょう。
また、頻繁にスマホを気にするのも、怪しいです。スマホをいじるときは、敢えて家族がいる目の前で触れるようにしましょう。
明細書は処分、クレジットカードはしっかり保管
借金の言い訳ができない最大の理由に、明細書とクレジットカードの存在があります。
明細書にははっきりと金額と日付が明記されていますので、見つかってしまったならば、どうしようもありません。
対策としては、ATMでの利用の場合、明細は必ずその場で処分してしまうことです。うっかり財布に入れてままにしていて…という失敗には注意しましょう。
また、キャッシング用のクレジットカードはわからないところにしっかり保管をしておくことが大切です。
おすすめは家の中ではなく、会社のデスクです。少なくとも会社の机の中を他人がごそごそかき回すことはありません。
カードレス対応はおすすめしません。
スマホが必要になるため、相手が絶対に自分のスマホを見ることがない、と確信のある方はカードレスで対応するのもよいと思います。
債務整理で迅速、確実に完済をする
借入が長期に渡っている場合は、専門家を頼って完済計画をしっかり立てるべきです。
債務整理をすれば借金を減額して、自分の能力に見合った返済法で完済まで至ることができます。
3つの債務整理
- 任意整理 弁護士を通して、債権者と減額交渉をしてもらう
- 個人再生 裁判所を通して、借金を減額してもらう
- 自己破産 裁判所を通して、借金を免除してもらう
任意整理、個人再生、自己破産とも、それぞれの借金事情に適したものを選ぶ必要があり、返済の仕方も変わってきます。
自分に相応しい返済の仕方で借金を完済しましょう。
任意整理をする際の手順
- 債務者はすべての借入社と借金額をリストアップする
- 正確な借金額を理解する
- 具体的な返済計画案を作る
- 返済を開始する
- 完済を目指して二度と借入はしないこと
最もポピュラーな債務整理が任意整理です。年間100万人近い債務者が利用しています。
利息をゼロにして、一定額を毎月支払っていくもので、裁判所を通さないために手続きが簡単で、弁護士費用もそれほど高くありません。
家族や会社にも内緒で返済していくこともできます。(通知書類などがありますが、前もって担当弁護士に相談しておけば、対処してくれます。)
借金を減額をして完済したい! という方は、相談をしてみましょう。
通常は弁護士と相談をするのに、5,000円程度かかりますが、何度でも無料です。
◆ 減額の診断結果を受けるには、電話番号が必要です。プライバシー安全管理のためですので、必ず電話で相談は受けてください。
隠し通す覚悟を決める
借金を隠し通すにはそれ相応覚悟と根気を必要としますので、改めて気持ちを確認してください。
借金を隠し通さなければならない人たち
- 借金について言ったら、間違いなく離婚される
- 借金をしたのが今回が初めてではない
- 額が半端ではなく、言い訳では済まされない
- 借金理由がとうてい説明できるものではない
- すでに借金以外にも問題が起こっている
借金をした事情は人それぞれだとは思いますが、どうしても隠し通さなければならない、という方も中にはいらっしゃるかと思います。
ただ、できれば話してしまいたい、という方が多いのではないでしょうか?
借金について言わないということは、同じ一つ屋根の下に暮らしながら、大事な人や家族を騙しつづけるということです。
疚しさに到底こらえきれそうもない、という方は、借金を隠し通すことはどういうことなのか? を改めて考えてみることも大切です。
どういうタイミングで打ち明けたらよいのか? については、こちらの記事が参考になります。
-
借金を打ち明けるタイミングには要注意!間違えるととんでもない事に
借金について打ち明けるタイミングは返済目途が立った後がよいです。債務整理を行えば、返済能力に見合った借金整理が可能です。具体的なタイミングは、彼氏、彼女、夫、妻、親はそれぞれ異なります。
続きを見る
また、万が一知られた場合の対策については、後半でお話しています。
借金完済は債務整理で行うのがよい理由



返済が困難になった人は借金減額をして完済できる
債務整理で返済をしたほうがよい人
- すでに複数社で借りている
- 借金を一本化したいと考えてはじめている
- 最近返済がつらい、と感じはじめている
- 給料が上がりそうもない
- 最近大きな出費があった
返済に困っていて、自力では返済が困難になっている…という方は債務整理で完済しましょう。
任意整理、個人再生、自己破産のいずれかであれば、完済はできます。
債務整理は返済が困難になった債務者を救済する措置です。
法律の下で借金を減額、または免除をして、完済に至る方向性を弁護士の指導を受けて借金問題を解決します。

債務整理をすると、信用情報機関(いわゆるブラックリスト)に5年間名前が掲載されるために、それで借り入れができなくなったり、保証人になれなくなったりする不都合が生じます。でも、5年を過ぎれば名前が消滅されて、もとに戻ります。
デメリットについては事前に確認をして、対策をしておくことが大切です。
任意整理の詳しい手続きや、費用、デメリットについては、こちらに詳しく解説してありますので、ぜひごらんください。
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任意整理の費用の相場と支払いを安く抑えるための工夫
任意整理を行う際には、着手金が2~5万円、減額報酬が債務額の10%、解決報酬が2~5万円かかります。すぐに用立てする必要はありません。適正価格にするためのコツについても解説しています。
続きを見る
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任意整理と信用情報機関掲載、そのデメリットと対策について
任意整理で信用情報機関に掲載されることのデメリットは、ローンが組めなくなる・新しくクレジットカードが作れなくなる・銀行口座が3か月凍結する・保証人になれない・携帯の機種を分割購入できない・新転居先の審査に落ちることがある、など。すべて対策があります。
続きを見る
借金を全額免除できる法律がある
任意整理で返済が難しい方は、個人再生か自己破産で借金を完済することになります。借金が高額だ、という方は、こちらの項目内容をぜひ読んでください。
個人再生では大幅な借金減額可能ができますし、自己破産にいたっては借金全額が免除されます。
自己破産については社会的にイメージが悪いものがありますが、いったいどんなデメリットがあるのか? を前もって知っておいて対処をしておけば、それほど心配は必要ありません。
自己破産後に債務者が課せられる事柄
- クレジットカードが使えなくなる
- 新規のクレジットカードを作れなくなる
- 一定の職業に就けなくなる
- 信用情報機関に載る (いわゆるブラックリスト)
- 官報に載る
- 20万円以上の財産はすべて没収される
- 99万円以上の現金を失う
- 海外などの長期の旅行に行けなくなる(3か月くらい)
自己破産をしても、100万円以下の現金は手元に残すことができますし、20万円以下の財産であれば没収対象になりません。
一定の職業に就けなくなるや、官報に載る不都合などは、特定の人に限った事態ですから、普通の人にはほとんど影響はないものです。
自己破産における詳しい内容は、こちらにありますでの、借金がどうにもならない…という方は、ぜひごらんになって、検討してみてください。
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借金をリセットできるって本当?借金をゼロにする方法
借金をリセットする法律として、自己破産があります。すべての借金がゼロになります。弁護士に依頼をして、裁判所を通した手続きをし、早くて2か月程度で終わります。財産がない場合と財産がある場合とで対処法が違ってきます。
続きを見る
個人再生を検討する方は、こちらの内容が参考になります。
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任意整理から個人再生へ切り替えるときの費用と注意点
任意整理から個人再生への切り替えの際にかかる費用は、安ければ20万円弱、高いと50万円くらいです。現在司法書士に任意整理をお願いしていて、個人再生に切り替えをしたい方は、新たに弁護士にお願いをしましょう。司法書士は個人再生を行う「申立代理人」の資格を持っていません。
続きを見る
借金をごまかすと知られたときのダメージはいっそう大きい



借金を隠し通すことで起こりうる災難
借金を隠し通すことは家族を騙すことであり、一生負い目を感じることとなりますので、そのことは知っておきましょう。
借金のことが相手にわかってしまう理由の多くに、当人がこらえきれなくなって、しゃべってしまうことがけっこうあるんです。
隠し通すことに今ひとつ迷いがある方は、借金について打ち明けることで家族が不幸になるか? 自分が不幸になるだけなのか? を天秤にかけて考えてみるのがよいです。
借金を隠し通すことで起こりうること
- 借金完済まで気が気でない生活がつづく
- 秘密を抱えていたことの疚しさが残る
- 知られてしまったときのダメージはいっそう大きい
人は自分のためだけにはそれほど強いエネルギーを持ちえませんが、誰かのため、家族のためならば、やましいことでも一定の情熱を持つことができます。
相手を裏切った、という感覚は一生ついてまわります。家族に隠し事をしつづけることは、けっこう強い意志が必要になります。
相手が不幸になることがわかっているのであれば、隠し通す選択をしてください。そうでない場合は話すという選択を、今一度考えてみることをおすすめします。
借金が知られてしまった場合は完済予定であると告げる
とにかく借金について言うことについて迷いが消えない、という方は、いったん隠し通す方向性で、今後万が一「…知られてしまった場合」を想定して、事前準備をしておくのがよいです。
相手に気づかれたときに、最悪の事態を回避するためには、「こういうふうに完済予定になっている」と借金問題に関してはすでに解決済みであることを用意しておくことです。
知られてしまったときに、問題を解決する糸口をしっかり提示してあげることができれば、そのとき相手を説得できる可能性は大きいです。
借金をしたことで、相手が疑問に思うのは、次の4つです。
- どうしてそんな借金を作ったのか?
- 裏切ったという感覚を理解しているのか?
- なぜすぐに相談をしてくれなかったのか?
- 借金はどうするつもりなのか?
すべてに回答を用意しておきましょう。
法律事務所の名前や弁護士の名前を口にすれば、さらに相手からの信頼感を得られます。
そもそも借金問題というのは、当人の意志と関係なく、お金の怖さに飲み込まれてしまった、ということが大きいのですが、それらのことを説明をしても、相手は聞く意志はありません。
借金をしたこと、黙っていたこと、はすべて自分が悪いことだ、ととりあえずはわきまえておく気持ちを持ちましょう。
夫婦間、恋人関係、またこれから結婚を考えている間柄においては、借金そのものよりも、それが知られたときの「裏切られた感」によって関係が瓦解していきます。
自分ができうる限りの事前準備をして、対策をしておきましょう。被害を最小限に抑えることができます。
借金は解決することができますので、相手を説得するための「借金完済」という行動を起こすことが大事です。
借金を隠し通すことは可能、しかし早めの完済が肝心 【まとめ】
借金を隠し通すための3つの対策
- 隠し通すためには「お金の管理を自分で行う」「郵便物の細かなチェック」「スマホの着信の履歴削除」「明細書の処分とクレジットカードの保管」を行う
- 借金は具体的に計画をたてて早めに完済をする
- 覚悟を決める
借金を隠し通すことは不可能ではありません。しかし、多大な覚悟が必要となります。
大事なのは、完済へ向けて動き出すことと、二度と借入はしない、ということです。
内緒にしている借金は、とにかく悪い方向に向かってしまいがちなので、早めに対処をしましょう。
相手がいることをよく考えて、解かれた結び目をしっかりと直すことをしてください。